ボールやモノがぶつかってしまって、
皮膚の下の組織にダメージが入ったものを
打撲や挫傷・打ち身と呼びます。
皮膚には傷がついていなくても、
皮膚の下にはダメージが入っている状態です。
日常生活の中で発生しやすく、
机やタンスに軽くぶつかっても
打撲の状態になってしまうことも多いです。
コンタクトスポーツでぶつかって、
発生するケースもとても多いです。
打撲の症状
打撲の場合、以下のような症状が出やすいとされています。
・内出血
・腫れ(はれ)
・患部の発熱
・ズキンとした痛み
・触ったときの痛み
・軽く動かしたときの痛み
打撲の直後は、アイシングが必須!!
打撲をした直後には、
患部をアイシングしてくださいね。
打撲で発生する症状は
「急性症状」と呼ばれるもので、
炎症が発生している状態になります。
炎症を取り除いておかないと、
痛みが強くなりやすいため、
初期の段階でアイシングをしっかりと行ってください。
また、炎症が広がりやすくなってしまうので、
発生した当日はお風呂に入らないようにしてください。
他の部分に痛みが広がることがある
打撲を放置していると、
他の部分に痛みが広がることがあります。
たとえば、前腕に打撲が発生した場合、
放置していると首に痛みが広がることがあります。
太ももに打撲が発生した場合、
腰や股関節のあたりに
動かしたときの痛みが生じやすくなります。
体の表面は、ストッキングのように
一枚の膜で覆われているのですが、
打撲をしてしまうと、
打撲した部分にギュッと膜が集まってきます。
靴下をギュッと一方向へ引き上げたように、
打撲した部分に向けて、膜が引っ張られます。
前腕方向に膜が引っ張られると、
その上にある首の動きが悪くなり、
寝違えなどが発生しやすくなります。
太ももやふくらはぎに膜が引っ張られると、
腰に負担が入りやすくなり
ぎっくり腰の状態になるケースもあります。
体は「全体」がつながっていますから、
ある一部分に発生したダメージが
他の部分に影響を及ぼすことはよくあります。
打撲は「ただの打撲だから」といった理由で、
放置されてしまうケースが多々あります。
放置しておいたことで、
症状が拡大してしまって
困って来院されるケースも多々あります。
少し注意したほうが良い部分ですね。
すねを打撲した方は要注意!!
もしスネを打撲した場合には、
注意が必要になってきます。
軽い打撲であれば問題ないことが多いですが、
強い症状が出ている、歩くのも困難になっている、
足の感覚がおかしいといった場合には、
かならず整形外科を受診するようにしてください。
スネの骨の周りには、
数多くの筋肉がくっついています。
動きが似ている筋肉同士が
「筋膜」と呼ばれる頑丈な膜に覆われて、
足を動かすような仕組みになっています。
打撲が発生すると、
打撲した部分から水分が流れ出ていきます。
スネのように頑丈な筋膜で覆われている部分だと、
水分が膜の中にたまってしまい、
筋肉や血管・神経などを圧迫するようになります。
この状態をコンパートメント症候群と呼び、
打撲や骨折などと同時に発生することがあります。
冷や汗が出たり熱が出たり、
患部の感覚がなかったり、
触らなくても激痛が出ているなど、
強烈な症状が出ている場合には、
必ず整形外科を受診してくださいね。
手術が必要なレベルの怪我ですので、
本当に要注意です!!