骨折(こっせつ)って、どんな怪我?

質問数が多い項目【症状編】

骨折は、骨に強い力が加わることで、骨の一部または全体が折れたり、ひびが入ったり、欠けたりする怪我です。私たちの骨は非常に丈夫ですが、転倒、衝突、スポーツ中の事故など、骨が耐えられる以上の力が加わると骨折してしまいます。

骨折(こっせつ)とは?

骨折の主な症状

骨折をすると、主に以下のような症状が現れます。

  • 激しい痛み:
    • 折れた瞬間に非常に強い痛みが走ることが特徴です。
    • 骨折した部位に体重をかけたり、動かしたりすると激痛が走ります。
    • 安静にしていてもズキズキとした痛みが続くことがあります。
  • 腫れ(腫脹):
    • 骨や周囲の組織が損傷し、炎症や内出血が起こるため、患部が大きく腫れます
  • 内出血(青あざ・皮下出血):
    • 骨の内部や周囲の血管が損傷し、血液が漏れ出すことで、皮膚に青紫色や赤紫色のあざ(内出血)が現れます。これは、受傷直後よりも数日経ってから顕著になることもあります。
  • 変形:
    • 骨がずれて折れた場合、患部の形が明らかに変わり、見た目にもわかる変形が生じることがあります。
    • 通常ではありえない方向に曲がっていたり、短くなっていたりすることもあります。
  • 異常な動き(異常可動性):
    • 本来は関節がない場所で骨が動いたり、骨がぐらぐらしたりする異常な動きが見られることがあります。
  • 機能障害:
    • 痛みや変形のため、患部の機能が失われ、動かせなくなったり、体重をかけられなくなったりします。例えば、足の骨折では歩くことが困難になります。
  • キシキシという音(軋轢音):
    • 折れた骨の破片同士がこすれ合うことで、「キシキシ」「ゴリゴリ」といった異常な音や感覚が生じることがあります。

 

骨折の種類

骨折には、さまざまな分類があります。

  • 開放骨折(複雑骨折):
    • 折れた骨が皮膚を突き破って外に出ている状態、または傷口から骨が見えている状態です。感染のリスクが高く、緊急性が高い骨折です。
  • 閉鎖骨折(単純骨折):
    • 皮膚の外に傷がなく、骨折した部分が皮膚の内部に留まっている状態です。
  • 完全骨折:
    • 骨が完全に2つ以上に分離している状態です。
  • 不全骨折(ひび):
    • 骨の一部にひびが入っただけで、完全に分離していない状態です。
  • 粉砕骨折:
    • 骨が粉々に砕けてしまっている状態です。
  • 疲労骨折:
    • 一度の大きな外力ではなく、同じ部位に繰り返し、比較的弱い力が加わり続けることで骨が損傷する状態です。運動選手に多く見られます。

 

骨折の原因となる場面

  • 転倒: 高いところから落ちる、階段で滑る、足元が不安定な場所で転ぶなど。
  • スポーツ中の事故: コンタクトスポーツでの衝突、着地の失敗、過度な負荷など。
  • 交通事故: 強い衝撃を受ける場合。
  • 直接的な外力: 硬いものが体に直接ぶつかるなど。

 

骨折が疑われる場合の注意点

骨折は、放置すると重篤な後遺症につながる可能性があるため、疑われる場合は速やかに医療機関を受診することが非常に重要です。

  • 無理に動かさない: 患部を無理に動かすと、骨折が悪化したり、周囲の神経や血管を傷つけたりする危険があります。
  • 固定する: 可能であれば、添え木などで患部を動かないように固定し、安静にしてください。
  • 自己判断しない: 「ただの捻挫や打撲だろう」と自己判断せず、症状が当てはまる場合は必ず専門医の診察を受けてください。