コルセットやサポーターは、どんなものを選んだらいいの?

質問数が多い項目【症状編】
コルセットやサポーターは、腰や関節の痛みを和らげたり、怪我の予防や再発防止に役立つ便利なアイテムです。
しかし、種類が豊富で、どれを選べば良いか迷ってしまうことも多いでしょう。
自分に合ったものを選ぶためには、使用目的、固定力、素材、サイズなどを考慮することが重要です。

コルセットやサポーターはどんなものを選んだらいいの?

1.使用目的を明確にする

コルセットやサポーターを選ぶ上で、最も大切なのは「何のために使うのか」を明確にすることです。目的によって選ぶべき種類が変わってきます。

  • 痛みの軽減・安静目的:
    • ぎっくり腰や急性の捻挫、手術後など、痛みが強く、患部をしっかり固定して安静にしたい場合です。
    • この場合は、固定力の高いコルセットやサポーターが適しています。
    • 日常生活での負担を減らし、患部の治癒を促進します。
  • 動作時の安定・負担軽減目的:
    • 慢性的な腰痛や関節の不安定さがある場合、スポーツや仕事で特定の部位に負担がかかる場合などです。
    • 適度なサポート力がありつつ、動きを妨げすぎないタイプを選びます。
    • 関節のぐらつきを抑えたり、筋肉の動きを補助したりすることで、痛みを予防・軽減します。
  • 怪我の予防目的:
    • スポーツ時や、過去に怪我をした部位の再発防止のためです。
    • 薄手でフィット感が高く、動きやすさを重視したサポーターが適しています。
    • 関節のブレを防ぎ、筋肉をサポートすることで、怪我のリスクを低減します。

 

2.固定力・サポート力を考慮する

コルセットやサポーターの最も重要な機能は、患部をどの程度固定し、サポートするかです。

  • コルセット(主に腰用):
    • 腰部を広範囲に、強力に固定することを目的としています。
    • 硬いステー(支柱)やボーンが入っているものが多く、腹腔内圧を高めて腰への負担を軽減します。
    • ぎっくり腰や重度の慢性腰痛、椎間板ヘルニアなどで強い固定が必要な場合に選びます。
    • 長時間の着用は筋力低下を招く可能性があるため、医師の指示に従いましょう。
  • サポーター(関節用が多い):
    • 膝、肘、足首、手首、肩など、様々な関節や筋肉のサポートに使用されます。
    • 適度な圧迫と保温効果で、血行を促進し、痛みを和らげます。
    • 固定力はコルセットほど強くなく、伸縮性のある素材でフィット感を重視したものが多く、日常生活や運動時にも使用しやすいです。
    • テーピング効果を持つものや、特定の動作を制限する構造のものもあります。

 

3.素材と快適性

直接肌に触れるものなので、素材選びも重要です。

  • 通気性:
    • 特に長時間着用する場合や、汗をかきやすい夏場は、メッシュ素材や吸湿速乾性の高い素材を選ぶとムレにくく快適です。
  • 肌触り:
    • かゆみや肌荒れを防ぐため、肌に優しい素材を選びましょう。縫い目が肌に当たらない設計のものも良いでしょう。
  • 薄さ:
    • 洋服の下に着用する場合は、薄手のタイプを選ぶと目立ちにくく、普段着の邪魔になりにくいです。

 

4.適切なサイズを選ぶ

サイズ選びは、効果を最大限に引き出し、不快感を避けるために非常に重要です。

  • 必ず採寸する:
    • 製品によってサイズ基準が異なるため、必ず説明書に記載されている採寸部位(例:腰回り、膝回りなど)を測り、自分のサイズに合ったものを選びましょう。
    • 小さすぎると血行不良や痛みが増す可能性があり、大きすぎると十分な固定力が得られません。
  • 試着する(可能であれば):
    • 店頭で購入する場合は、試着してフィット感を確かめるのが理想です。
    • 座ったり、軽く体を動かしたりしてみて、締め付け感やズレがないかを確認しましょう。

 

5.専門家への相談

自己判断で選ぶのではなく、専門家のアドバイスも参考にしましょう。

  • 医学の専門家:
    • どのような怪我や痛みで、どの部位に、どの程度の固定が必要かを正確に判断してもらい、適切な種類や装着方法についてアドバイスを受けるのが最も確実です。
  • 薬局やスポーツ用品店の専門スタッフ:
    • 店頭には専門知識を持ったスタッフがいる場合があります。自分の症状や使用目的を伝え、相談してみましょう。

コルセットやサポーターは、あくまで治療を補助するものであり、根本的な治療ではありません。長期的に頼りすぎると筋力低下を招く可能性もあるため、注意して使用してください。