突き指について

突き指は、指にボールやモノがぶつかって、
指の関節組織が引き伸ばされてしまう状態のことを言います。

指にある腱(けん)や靭帯(じんたい)が引き伸ばされてしまいます。

関節の組織がぐいっと引き伸ばされてしまい、
細かな傷がついてしまったり、
強い痛みを引き起こすようになります。

少しだけダメージが入った軽い程度のものもあれば、
大きくダメージが入ってしまい腱が切れてしまうようなものもあります。

 

突き指のときに、絶対にやってはいけないこと

突き指のときに、絶対にやってはいけないのが
「指を引っ張ること」です。

日本では「突き指になったら、指を引っ張る」というのが、
なぜか一般常識のように伝わってしまっていますが、
ただの迷信ですし間違いですのでご注意ください。

突き指は「組織が伸ばされている状態」ですから、
その部分をさらに引っ張るようなことをすれば、
ダメージはますます大きくなってしまいます。

グイグイ引き伸ばすほど、
状態は悪化してしまいます。

 

突き指の応急処置の方法

突き指になってしまった場合には、
患部を冷やすようにしてください。

氷水の入った袋などを当てて、
しっかりと冷やすようにしてください。

コールドスプレーや冷湿布だけでは、
冷却効果が足りないとされていますので、
できるだけ氷水等で冷やすようにしてくださいね。

 

そして、できるだけ動かさないようにしてください。

「曲がるかな??」みたいに、
突き指した部分を動かしてしまうだけでも、
突き指の状態は悪化してしまうと言われています。

指を引っ張るのと同じくらい、
指を動かすこともNGですので、
この部分は十分に注意してください。

 

突き指とよく間違えられる外傷について

突き指とよく間違えられるのが「指の骨折」です。

「突き指だと思って放置しておいた」
「突き指だと思ったので、しばらく様子を見ていた」
という方が、状態を悪化させて来院されるケースがあります。

指がパンパンに膨らんでしまったり、
ほんの少し動かすだけでも激痛が起こったり、
どす黒いアザのようなものが起こったりします。

指が変な方向に曲がっていれば「まずい!!」と気づけますが、
まっすぐのまま、骨折しているケースも多々あります。

骨折の可能性のある患者さんが来院された場合には、
応急処置を行い、整形外科で固定を行ってもらいます。