ここでは、踵(かかと)・足の裏に
起こりやすい外傷(怪我・痛み)の
代表例をいくつかまとめていきたいと思います。
ふくらはぎの筋肉・関節組織の筋違い
かかとには、ふくらはぎの筋肉がくっついています。
ふくらはぎは、
ジャンプの着地のときや
走るときに足を着地する際、
衝撃吸収を行ってくれる筋肉です。
スポーツなどによって
ふくらはぎの筋肉にダメージが入ると、
ふくらはぎの筋肉は固く硬直してしまいます。
固く硬直すると、
筋肉は伸ばされやすくなります。
ふくらはぎの筋肉が伸ばされたり、
筋違い状態になることで
衝撃吸収をうまく行えなくなってしまいます。
衝撃吸収を行えないまま、
今までどおりにスポーツで激しい動きをすると、
カカトや足の裏側を痛めてしまうようになります。
カカトにも関節がありますし、
足の裏側部分にも関節があるのですが、
ねんざしやすくなります。
知らないうちに膨らんでいたり、
気づいたら痛みで歩きにくくなっていた、
という患者さんも多くいらっしゃいます。
股関節・お尻の状態は大丈夫ですか?
ふくらはぎの筋肉は、
下はカカトにくっついていますが、
上は膝関節や太ももの筋肉にくっついています。
下にダメージがいけば、カカトや足首の怪我につながりますが、
上にダメージが広がっていけば、股関節やお尻の怪我につながります。
自覚症状が出にくい部分なのですが、
お尻の外側の「大腿筋膜張筋」という部分を
強く痛めてしまうケースがあります。
この筋肉をひねってしまうと、
股関節を曲げ伸ばしするときに痛みが生じたり、
太ももの外側に違和感を感じるようにもなります。
特に問題がなければよいのですが、
もし股関節周辺にも痛みを感じる場合は、
そちらも怪我をしている可能性があるので注意が必要です。
子供に発生することが多い
カカトや足の裏側に発生する怪我は、
子どもたちに発生することが多くあります。
子供の筋肉や関節・骨というのは、
大人と違ってまだまだ発達段階で、
完全に完成されたものではありません。
衝撃を吸収するクッション性も低いですし、
過剰に関節が柔らかすぎることも多くあります。
剣道をやっているお子さんが、
地面を叩きつけた瞬間に
カカトや足裏を痛めるケースが多いです。
また、硬い地面でスポーツをしているお子さん、
たとえば、アスファルトを走っているときに
思い切りひねったりぶつけて痛めることも多いです。
大人だったら痛くならないような動きで、
子どもたちは怪我をしてしまうケースがかなりあります。
もしお子さんがスポーツを行う場合には、
靴をクッション性の高いものに変えてあげたり、
靴の中にクッション性の高いインソールを入れるなど
「衝撃吸収」を考えてあげてくださいね。
地面からの外力が強すぎると怪我をしてしまうので、
地面からの衝撃を吸収してあげる必要があります。