寝違えのときに積極的に筋トレを行うことは、基本的に避けるべきです。
痛みがある状態で無理に筋トレをすると、症状を悪化させたり、回復を遅らせたりするリスクがあります。
寝違えのとき、治すために筋トレしてもいいの?
筋トレを避けるべき理由
寝違えの主な原因は、首や肩周りの筋肉の過緊張や炎症、微細な損傷です。この状態のときに筋トレをすると、以下のような問題が起こる可能性があります。
- 炎症の悪化: 筋肉が炎症を起こしている状態で無理に負荷をかけると、炎症がさらにひどくなり、痛みが強くなる可能性があります。
- 筋肉の損傷拡大: すでに損傷している筋肉繊維に無理な力を加えることで、損傷が拡大し、治癒が遅れることがあります。
- 防御性収縮の誘発: 痛みを感じている筋肉は、それ以上動かないようにと無意識に「防御性収縮」を起こして固まります。筋トレでこの収縮を無理に破ろうとすると、かえって筋肉が緊張し、痛みが悪化することがあります。
- 症状の長期化: 無理な運動は、自然治癒力を妨げ、寝違えの症状が長引く原因となることがあります。
寝違えのときに優先すべきこと
寝違えの初期段階では、筋肉に負担をかけないことが最も重要です。
- 安静にする: 痛む部分を無理に動かさず、安静に保つことが基本です。
- 冷却または温める: 発症直後で熱感やズキズキとした痛みがある場合は、炎症を抑えるためにアイシング(冷やす)が有効です。数日経って痛みが鈍くなり、血行を促進したい場合は、温める(蒸しタオル、入浴など)のが良いでしょう。ただし、判断に迷う場合は医療機関に相談してください。
- ストレッチも慎重に: 痛みがない範囲でのごく軽いストレッチであれば血行促進に繋がることもありますが、痛みを伴うストレッチは避けてください。無理に伸ばすと、かえって筋肉を傷つける可能性があります。
- 専門家への相談: 痛みが強い、または数日経っても改善しない場合は、専門家に相談してください。
痛みが引いてからの筋トレ
寝違えの痛みが完全に引き、首や肩の可動域が正常に戻ってからであれば、再発予防のために筋トレを取り入れることは有効です。
ただし、その際も無理のない範囲で、徐々に負荷を増やしていくようにしてください。
具体的には、首や肩周りの筋肉を強化するエクササイズ(例:肩甲骨を寄せる運動、軽いチューブトレーニングなど)が挙げられますが、症状が完全に回復し、不安がなくなってから始めるのが賢明です。