寝違えて首が痛いとき、「お風呂に入って温まった方がいいのかな?」「いや、逆に悪化するかも?」と迷う方も多いでしょう。
寝違えの状況によって、お風呂に入っても良いか、または避けるべきかが異なります。
寝違えたとき、お風呂って入っていいの?
寝違えの直後(急性期)は避けるべき
寝違えが起きた直後、つまり痛みが最も強い急性期(おおよそ受傷から24〜48時間以内)は、お風呂に浸かるのは避けた方が良いでしょう。
- 炎症の悪化: 寝違えの直後は、首や肩の筋肉に炎症が起きている状態です。お風呂で体を温めすぎると血行が急激に促進され、炎症が強まって痛みや腫れが悪化する可能性があります。
- 痛みの増強: 温まることで一時的に痛みが和らぐように感じても、その後に痛みがぶり返したり、より強くなったりすることがあります。
この時期は、患部に熱感がある場合、氷嚢などで軽く冷やすのが適切です。シャワーだけで済ませ、湯船には浸からないようにしましょう。シャワーを浴びる際も、熱いお湯を直接痛む首に当てたり、長時間浴びたりするのは避けてください。
炎症が落ち着いた後(慢性期)は温めるのが有効な場合も
激しい痛みが和らぎ、首や肩の熱感が引いてきた慢性期(数日経過してから)であれば、お風呂で温まることが症状の改善に役立つことがあります。
- 血行促進と筋肉の緩和: 温まることで血行が良くなり、硬くなった首や肩の筋肉が緩みやすくなります。これにより、痛みが軽減し、首の動きがスムーズになる効果が期待できます。
- リラックス効果: 温かいお湯に浸かることで、精神的なリラックス効果も得られます。
- 入浴の注意点:
- ぬるめの温度から: 急に熱いお湯に浸かるのではなく、少しぬるめの温度(38〜40度程度)から始めて、徐々に体を慣らしましょう。
- 長時間の入浴は避ける: 長時間の入浴は体に負担をかけるため、10〜15分程度を目安にしましょう。
- 無理に首を動かさない: 湯船の中でも、痛む方向に無理に首をひねったり、回したりするのは避けてください。
どちらか迷う場合や、入浴を避けるべきケース
- 判断に迷ったら: 痛みが強く熱を持っているようなら冷やし、熱感がなく、むしろこわばるような痛みの場合は温めても良いでしょう。ご自身が「気持ち良い」と感じる方を選ぶのも一つの方法ですが、無理は禁物です。
- 入浴を避けるべきケース:
- 痛みが非常に強い、激痛が続く場合。
- 発熱を伴う場合。
- 手足にしびれがある場合。
- これらの症状がある場合は、寝違え以外の重篤な病気が隠れている可能性も考えられるため、自己判断せず、速やかに医療機関を受診してください。
まとめ
寝違えたばかりの急性期には、お風呂に浸かるのは避けて冷やすことをおすすめします。痛みが落ち着いて熱感がなくなってきた慢性期であれば、温めることが有効になる場合があります。ご自身の症状をよく観察し、無理のない範囲で対処することが大切です。判断に迷う場合や症状が重い場合は、お気軽に当院にご相談ください。