患者さんの中に、首をひねったことで
吐き気をもよおしたり嘔吐してしまい、
その後、来院されるケースがあります。
嘔吐や吐き気が出ている場合には、
重篤な症状の危険性が高いので
接骨院ではなく整形外科を受診してください。
脳内へのダメージが怖い
実際に過去の患者さんであったのが、
脳にダメージが入ってしまったケースです。
その患者さんは、格闘技を行っていて、
投げ飛ばされたときに、
頭がクッションに刺さるような形で首をひねりました。
整形外科や接骨院に行ったことがない方で、
ご紹介で僕の接骨院に来院されました。
首を痛めたということだったので、
いろいろとお話を聞かせてもらったのですが、
その中で「怪我して少ししたら嘔吐した」というのを聞き、
すぐに整形外科を受診してもらうようにしました。
すぐに検査をしてもらったところ、
急性硬膜下血腫という
脳内出血の一種になっていたようでした。
大きな病院へ搬送されて
すぐに手術を行ったため、
命の問題も特にありませんでしたり、
後遺症が残るようなこともなかったそうです。
急性硬膜下血腫は、放置していると
亡くなってしまったり、大きな障害を残してしまう
重篤な怪我の一種です。
いろいろな症状が発生しますが、
中でも嘔吐は脳に関わることがあるので
接骨院ではなくて医療機関を受診してくださいね。
一般的な怪我では、吐くことはほとんどない
一般的なレベルの怪我、
ちょっとした軽めの怪我をしたとしても、
「嘔吐する」ということは、ほぼありません。
ぎっくり腰で嘔吐することもほぼありませんし、
寝違えて嘔吐することも、ほとんどありません。
足首をねんざしたって、
軽く打撲をしたって、
嘔吐することはありません。
内臓にダメージが入るくらい
大きな打撲を受けたときなどは、
脳のときと同じように嘔吐するケースもあります。
「嘔吐する」というのは、
かなり重篤な症状だと思いますし、
病院での適切な検査・治療が必要になります。
怪我や痛めてしばらくしてから
強烈な吐き気や嘔吐をしてしまった場合は、
接骨院ではなく整形外科を受診してくださいね。
そして、必ず「嘔吐してしまった」ということを
病院の先生に伝えるようにしてください。