手首の怪我と間違われやすい「ガングリオン(手首のこぶ)」

間違えて接骨院に来院されやすい病気・怪我
手首の怪我・捻挫と間違えて来院されやすいのが「ガングリオン」という腫瘤です。

手首にできやすい「こぶ」のことです。

僕自身、学生時代に手首にガングリオンができたことがあります。

柔道をやっているときに手首が引っかかる感じがして、手首のところを見たらボコッと膨らんでいました。最初、手首をひねったと思い、しばらく放置していたのですが、膨らみがまったく治らず、動かすときに痛みが出てきたので、整形外科を受診しました。

注射器で抜いた記憶があります。

そんなガングリオンについて、簡単にまとめておきます。

手首に発生しやすいコブの一種「ガングリオン」

ガングリオンは、関節や腱鞘(けんしょう)の近くにできる、ゼリー状の物質が詰まった良性の腫瘤(しゅりゅう)です。腫瘍ではありません。

ガングリオンの主な特徴

  • 発生場所: 手首の甲側によく見られますが、手のひら側、足首、肘、膝など、体の様々な関節や腱鞘のある場所に発生することがあります。
  • 大きさ: 米粒大の小さなものから、ピンポン玉ほどの大きさになるものまで様々です。
  • 硬さ: 柔らかいものから硬いものまであり、触るとぐにゅぐにゅしたり、弾力があったりします。
  • 変化: 自然に大きくなったり小さくなったり、時には自然に消滅することもあります。
  • 痛み: 基本的には痛みがなく、症状がないことが多いです。しかし、ガングリオンが神経を圧迫すると、痛み、しびれ、運動麻痺などの症状が出ることがあります。また、関節の動きを妨げることがあります。

原因

ガングリオンができる原因は、まだ完全には解明されていません。しかし、関節包(関節を包む袋)や腱鞘の一部が風船のように膨らみ、その中に関節液や滑液(腱の潤滑油)が送られて濃縮され、ゼリー状になることで発生すると考えられています。

手をよく使う人がなりやすいというわけではなく、特に20代から50代の女性に比較的多く見られます。

治療

痛みなどの症状がなく、日常生活に支障がない場合は、基本的に放置していても問題ないと言われています。ガングリオンが悪性に変化することはないとも言われています。

治療が必要な場合は、以下のような方法があります。

  • 保存療法:
    • 穿刺吸引(せんしきゅういん): 注射器でガングリオンの中のゼリー状の内容物を吸い出す方法です。一時的に小さくなりますが、再発することが多いです。
    • 圧迫: ガングリオンを上から押してつぶす方法もありますが、この方法も再発のリスクがあります。
  • 手術:
    • 痛みやしびれが強い場合、見た目が気になる場合、または何度も再発を繰り返す場合に検討されます。
    • ガングリオンそのものや、原因となっている「茎」と呼ばれる部分を切除します。
    • 切開法関節鏡視下手術(内視鏡を使った手術)があります。関節鏡視下手術の方が傷が小さく、術後の痛みが早く軽減しやすいと言われています。
    • 手術を行っても、まれに再発することもあります。

どの診療科を受診すれば良いか

ガングリオンが疑われる場合は、整形外科を受診するのが一般的です。その他、形成外科や皮膚科、外科でも診察を行っている場合があります。

気になるしこりがある場合は、自己判断せずに医療機関を受診し、適切な診断とアドバイスを受けることをお勧めします。