接骨院では、明細書は出せるの?

質問数が多い項目【接骨院編】
接骨院(整骨院も同義)では、施術内容が記載された明細書を発行できます。

医療機関(病院)と同様に、患者さんが受けた施術内容やその費用を明確にするために、明細書の発行は義務付けられています。

接骨院では、明細書は出せるの?

明細書発行の義務化と目的

厚生労働省の指導により、柔道整復師が施術を行う接骨院では、患者さんに対して療養費の明細書を無償で発行することが義務付けられています。 これは、患者さんがどのような施術を受け、それにいくらかかったのかを明確に把握できるようにするためです。

明細書発行の主な目的は以下の通りです。

  • 透明性の確保: 患者さんが自身の医療費の内訳を理解し、治療内容と費用の透明性を高めます。
  • 不正請求の防止: 不必要な施術や不当な料金請求を防ぐためのチェック機能としても働きます。
  • 医療費控除や保険請求の証拠: 医療費控除の確定申告や、スポーツ保険などの民間保険への請求を行う際に、施術内容と費用を証明する書類として必要になります。

 

明細書に記載される主な項目

発行される明細書には、通常以下の項目が記載されています。

  • 患者情報: 患者氏名、保険の種類など。
  • 施術日: 施術を受けた日付。
  • 施術内容:
    • 初検料・再検料: 初めての受診時や、一定期間が空いて再度受診した際に発生する費用。
    • 柔道整復術: 骨折・脱臼の整復、固定、後療法(物理療法など)などの基本施術。
    • 電療: 電気治療。
    • 温罨法・冷罨法: 温める、冷やすといった物理療法。
    • 湿布などの材料費: 使用した医療材料費(包帯、テーピングなど)。
    • その他: 必要に応じて行われた施術に関する費用。
  • 料金: 各施術項目に設定された保険点数とその金額。
  • 自己負担額: 患者さんが窓口で支払った金額。
  • 合計金額: 総医療費と自己負担額の合計。
  • 施術所の情報: 接骨院の名称、住所、電話番号、柔道整復師の氏名など。

 

明細書を受け取る際の注意点

  • 発行の確認: 窓口で支払いをする際に、必ず明細書を受け取るようにしましょう。もし渡されない場合は、遠慮なく発行を依頼してください。
  • 内容の確認: 受け取った明細書は、ご自身の受けた施術内容と合致しているか確認しましょう。不明な点があれば、その場で質問することをおすすめします。
  • 保管の重要性: 医療費控除や民間の保険請求に備えて、領収書と一緒に明細書も大切に保管しておきましょう。※明細書と領収書が、一緒になっている場合も多くあります。

接骨院は、外傷性の怪我に対して専門的な施術を行う医療機関と同様の役割を担っています。患者さんが安心して治療を受けられるよう、費用の透明性確保のために明細書発行が義務付けられています。