成長痛以外に、子どもの怪我ってあるの?

子供の怪我・痛み

成長痛以外にも、お子さんがかかる可能性のある怪我はたくさんあります

成長痛は骨の成長に伴う痛みが主ですが、子供たちは活発に体を動かすため、様々な外力による怪我や、使い方による体の不調を抱えることがあります。

成長痛以外の子どもの怪我ってあるの?

成長痛以外の主な怪我・不調

お子さんに特によく見られる、成長痛以外の運動器の怪我や不調は以下の通りです。

  • 打撲(打ち身)
    • どんな怪我?: 転んだり、物にぶつかったり、スポーツ中に衝突したりして、皮膚の下の筋肉や血管などの軟部組織が損傷する怪我です。皮膚表面に傷がないのが特徴です。
    • 症状: 痛み、腫れ、内出血(青あざ)などが現れます。
    • 注意点: 直後は痛みが少なくても、後から腫れや痛みが強くなることがあります。頭部や腹部の強い打撲は、見た目以上に重い損傷が隠れている可能性があり、注意が必要です。
  • 捻挫(ねんざ)
    • どんな怪我?: 関節に強いねじる力やひねる力が加わり、関節を支えている靭帯や関節包が損傷する怪我です。足首や膝、手首などに多く見られます。
    • 症状: 痛み、腫れ、内出血、関節の不安定感などが現れます。
    • 注意点: 「たかが捻挫」と軽視せず、適切な処置をしないと、関節の不安定性が残ったり、痛みが慢性化したり、再発しやすくなったりすることがあります。
  • 挫傷(肉離れ)
    • どんな怪我?: 筋肉が急激に収縮したり、強く引き伸ばされたりすることで、筋肉の繊維が損傷したり断裂したりする怪我です。太ももの裏(ハムストリングス)やふくらはぎに多く見られます。
    • 症状: 受傷した瞬間に「ブチッ」という音とともに鋭い痛みが走り、痛みでその筋肉を使えなくなります。腫れや内出血、重症の場合はへこみが見られることもあります。
    • 注意点: ウォーミングアップ不足や筋肉疲労がある場合に起こりやすく、回復には時間がかかることがあります。
  • 骨折・ひび
    • どんな怪我?: 骨に強い力が加わることで、骨の一部または全体が折れたり、ひびが入ったりする怪我です。
    • 症状: 激しい痛み、腫れ、変形、異常な動き、内出血などが現れます。
    • 注意点: 小学生の骨には「骨端線(成長軟骨)」という部分があり、この部分の骨折は成長に影響を与える可能性があるため、早期の正確な診断が非常に重要です。
  • 脱臼(だっきゅう)
    • どんな怪我?: 関節を構成する骨と骨が、正常な位置からずれて外れてしまう状態です。肩関節、肘関節(特に「肘内障(ちゅうないしょう)」として乳幼児に多い)、指の関節などで起こります。
    • 症状: 激しい痛み、関節の変形、関節の動きの制限などが特徴的です。
    • 注意点: 無理に自分で戻そうとすると神経や血管を傷つける危険があるため、絶対に行わないでください。
  • 疲労骨折
    • どんな怪我?: 一度の大きな外力ではなく、同じ部位に繰り返し、比較的弱い力が加わり続けることで骨が損傷する状態です。スポーツなどで特定の部位に負担がかかり続けることで起こりやすく、通常の骨折とは異なり、徐々に痛みが増していくことが多いです。
  • スポーツ障害(使いすぎによる痛み)
    • どんな怪我?: 特定のスポーツを繰り返すことで、その動作に関わる関節や筋肉、腱などに慢性的な負担がかかり、痛みや炎症が生じるものです。
    • : 野球肩・野球肘、ジャンパー膝、シンスプリントなど。
    • 注意点: 成長期に無理を続けると、将来にわたって影響が残る可能性があるため、早期のケアと休息が重要です。

 

まとめ

お子さんがどこか痛がっている、動きがおかしいなどのサインが見られたら、それは成長痛だけでなく、上記のような様々な怪我や不調の可能性があります。放置せずに、早期に専門家にご相談いただくことが、お子さんの健やかな成長と早期回復につながります

当院では、お子さんの怪我やについて幅広く対応し、適切な対応、そして再発予防のためのアドバイスを行っていますので、お気軽にご来院ください。