接骨院の人って、資格、持ってるの?

質問数が多い項目【接骨院編】

接骨院で施術を行う人は、国家資格を持っています。

この資格を持つ専門家は「柔道整復師(じゅうどうせいふくし)」と呼ばれます。

接骨院の人は、資格、持ってるの?

柔道整復師とは

柔道整復師は、日本の伝統的な武道である柔道の「活法(殺法に対する、相手を生かす技)」をルーツに持つ医療技術者です。

  • 国家資格:柔道整復師は、厚生労働大臣が認定する国家資格です。この資格を取得するためには、以下の要件を満たす必要があります。
    1. 専門学校または大学での専門教育: 文部科学大臣指定の大学、または厚生労働大臣指定の養成施設(専門学校など)で、3年以上(または4年制大学で4年以上)の専門教育を受け、必要な知識と技術を習得する必要があります。解剖学、生理学、運動学、病理学、衛生学、公衆衛生学、整形外科学、柔道整復理論など、多岐にわたる専門科目を学びます。
    2. 国家試験の合格: 養成施設を卒業後、国家試験を受験し、合格することで柔道整復師の資格が与えられます。
  • 業務範囲:柔道整復師は、骨折、脱臼、打撲、捻挫、挫傷(肉離れ)といった急性または亜急性の外傷性疾患に対して、手術を伴わない徒手による整復(ずれた骨を戻す)、固定、後療法(物理療法など)を行うことができます。※骨折、脱臼に関しては医師の同意が必要。
  • 保険診療の適用:前述の通り、柔道整復師が行う特定の急性外傷に対する施術は、健康保険の適用が認められています。

 

接骨院(整骨院)と他の施設との違い

混同されやすい他の施設との違いも理解しておくと良いですね。

  • 接骨院・整骨院:
    • 施術者は柔道整復師という国家資格者。
    • 主に急性外傷(骨折、脱臼、打撲、捻挫、挫傷)に対する施術を行い、保険が適用される場合がある。
    • 骨折・脱臼の対応には、医師の同意が必要。
  • 整体院:
    • 施術者に国家資格は義務付けられていません。民間資格を持つ人や、無資格の人も施術を行うことができます。
    • 主に体の歪み矯正、姿勢改善、リラクゼーションなどを目的とし、保険適用外の自費診療となります。
  • 鍼灸院(しんきゅういん):
    • 施術者ははり師・きゅう師という国家資格者。
    • 鍼(はり)や灸(きゅう)を用いて、体のツボを刺激することで、様々な症状の改善を図ります。
    • 慢性的な肩こりや腰痛、神経痛などに対して、医師の同意があれば保険が適用される場合があります。
  • マッサージ店:
    • 施術者に「あん摩マッサージ指圧師」という国家資格がある場合と、民間資格または無資格の場合があります。
    • 「あん摩マッサージ指圧師」による医療目的のマッサージは、医師の同意があれば保険適用となる場合がありますが、リラクゼーション目的のマッサージは保険適用外です。
    • 国家資格を所有した方が開業しているのは「マッサージ院」、それ以外の方が開業しているのは「もみほぐし」のような形で書いてあります。

 

まとめ

接骨院で施術を受ける柔道整復師は、専門的な教育を受け、国家試験に合格した医療の専門家です。そのため、急性外傷に対して適切な知識と技術に基づいた施術を受けることができます。

ご来院の際は、ご安心いただければと思います。