陸上(短距離・長距離)による怪我・痛み

陸上競技で痛めてしまう患者さん、
とても多いですね。

近所の中学生・高校生だけではなく、
静岡県西部地区のいろいろなところから
陸上で痛めた患者さんが来てくれています。

陸上競技では、
以下のような怪我の方が多いですね。

 

太もも・ふくらはぎの肉離れ

太ももやふくらはぎを肉離れして
来院されるケースがとても多いです。

スタートダッシュの瞬間に、
太ももの前側を伸ばしてしまったり、
足を着地させる瞬間に、
太ももの後ろ側やふくらはぎを伸ばすケースが多いです。

 

肉離れというのは、
筋肉に細かな傷がついていたり、
筋肉が切れてしまっているような状態です。

完全に切れているような状態であれば、
手術が必要になったりもします。

 

注意しなければならないのが、
軽めの肉離れを放置することです。

軽い肉離れだと痛みも少なく、
放置しておくと治ってしまうことがあります。

でも、実際には痛みが消えただけであって、
肉離れした場所は、タンコブのように
ボコッと膨らんでいることが多いんですね。

この状態で運動を続けていると、
肉離れが再発してしまったり、
他の関節にダメージを与えることにつながります。

 

太ももの肉離れは、腰やお尻・股関節に、
ふくらはぎの肉離れは、膝や足首に、
それぞれ影響を及ぼしやすいと言われています。

放置することなく、
しっかりと対処するようにしてくださいね。

 

腕のスイングによる背中のねんざ

短距離の選手に多い外傷ですが、
背中を痛めてしまう患者さんが多いですね。

腕のふりを意識すればするほど、
背中の筋肉や関節が使われるようになり、
結果的にダメージが入ってしまうようになります。

 

腕を振るという行為は、
腕だけが動いているわけではありません。

最初に背骨の関節が動いて、
背骨の周辺の筋肉が動いて、
腕が動くような仕組みになっています。

強くスイングすればするほど、
腕を前後に振るほど、
背中のスジを痛めやすくなります。

 

胸椎の椎間関節と呼ばれる場所や、
肋椎関節と呼ばれる部分を
ひねって状態が悪化するケースが多いです。

また肩甲骨をコントロールしている
菱形筋や広背筋上部を
グイッと伸ばしてしまうケースも多いです。

どちらも背中のど真ん中から、
左右いずれかにかけてダメージが入ります。